個人トレーニング

「前回何キロだっけ?」を解決する。トレーニング記録アプリの選び方

トレーニングの効果を最大化するには、前回の重量やセット数を正確に把握することが欠かせません。しかし、記憶だけに頼ると「前回のスクワット何キロだったか」が曖昧になり、適切な負荷設定ができなくなります。

この記事では、トレーニング記録アプリに求められる機能と、選ぶ際のポイントを紹介します。

トレーニング記録が必要な理由

プログレッシブオーバーロード(漸進性過負荷)は筋力向上の基本原則です。前回より少しずつ負荷を上げていくためには、過去の記録が不可欠です。

特に複数の種目を組み合わせたプログラムを実施している場合、すべての種目の前回記録を記憶するのは現実的ではありません。ノートに手書きする方法もありますが、推移の振り返りやボリュームの計算を手作業で行うのは手間がかかります。

Before:感覚ベースのトレーニング
  • 「前回たしか80kgでやった気がする」で重量を決定
  • 追い込み具合も感覚頼り、調子次第で負荷がブレる
  • ボリュームの偏りに気づかず、弱点部位が放置される
  • 停滞期に入っても原因がわからない
After:データベースのトレーニング
  • RPEから推定1RMが自動更新、次回の重量をアプリが提案
  • セットごとの疲労係数で後半セットの重量も自動算出
  • 部位別ボリュームがグラフで見える、偏りに即座に気づく
  • 1RM推移のトレンドで停滞期・成長期を客観的に把握

トレーニング記録アプリに求められる機能

基本機能:記録と振り返り

種目ごとの重量・レップ数・セット数を記録し、過去の履歴を参照できることが最低限の機能です。多くのアプリがこの機能を備えていますが、使い勝手には差があります。

ボリューム管理

部位別の週間セット数やボリューム(重量×レップ数×セット数)を把握できると、トレーニングの偏りや不足に気づけます。体の部位ごとにバランスよくトレーニングが行えているかを客観的に確認できる機能は、中〜上級者にとって重要です。

RPEベースの重量提案

RPE(主観的運動強度)を記録し、推定1RMから次回の適正重量を計算する機能は、まだ多くのアプリには搭載されていません。RPEを記録できるアプリはあっても、それをもとに次のセッションの重量を自動で提案するアプリは限られています。

記録方法の比較

比較項目手書きノート汎用アプリRep-ful App
記録速度遅い(書く手間)普通速い(前回値が自動表示)
RPE記録メモ程度一部対応セットごとに記録+1RM自動更新
次回重量の提案不可一部対応RPEテーブル+疲労係数で自動算出
ボリューム分析手計算基本的な集計部位別・主働筋/補助筋の自動集計
種目数自由記述数百種目(英語中心)550種目(日本語対応)
トレーナー連携不可なしRep-ful Coachと双方向連携
総合評価手軽だが蓄積困難記録は可能記録+分析+提案の一体型

Rep-ful App — RPEベースの重量提案を搭載したトレーニング記録アプリ

Rep-ful Appは、ボディビル・パワーリフティングなどの筋力トレーニングに特化した記録アプリです。iOS・Androidの両方に対応しています(React Native / Expo)。

RPEから次回の重量を自動計算 — その仕組み

各セットでRPEを記録すると、Mike Tuchscherer氏が提唱したRTS(Reactive Training Systems)のRPEテーブルをもとに推定1RMを自動更新します。たとえばスクワットで100kg×5回をRPE 8で実施した場合、テーブルから推定1RMが約116kgと算出されます。

次回セッションでは、この更新された1RMとターゲットRPEから適正重量を逆算して提案します。スクワット・ベンチプレス・デッドリフトにはそれぞれ固有のRPE曲線が適用されるため、全種目を同じテーブルで計算するよりも精度が高くなります。

さらに、セットが進むにつれた疲労も考慮。各セットに疲労係数が適用され、後半セットでは自動的に重量が下方修正されます。「メインセットは100kg、3セット目は97.5kg」といった提案がセット単位で表示されます。

550種目のデータベース

トレーニング種目・コンディショニング種目・有酸素種目を含む550種目を搭載。すべて日本語の種目名で検索できます。各種目には主働筋と補助筋が設定されており、ボリューム集計に自動で反映されます。

部位別ボリュームの自動集計

各種目の主働筋・補助筋が設定されており、週間の部位別セット数やボリュームが自動で集計されます。特定の部位に偏りがないかをグラフで確認できます。Proプランでは詳細な分析グラフとCSVエクスポートに対応しています。

Rep-ful Coachとの連携

トレーナーがRep-ful Coachを使っている場合、プログラムをアプリで直接受信し、トレーニング記録がトレーナーにリアルタイムで共有されます。RPEモードや疲労係数もトレーナーの設定が自動で反映されます。

具体的な活用シーン:週4回トレーニングする場合

たとえば、上半身2日・下半身2日の週4回スプリットを組んでいる場合を考えてみます。1セッションあたり6〜8種目、合計で週24〜32種目のセット・レップ・重量を管理することになります。

手書きノートの場合、前回の記録を探すだけで時間がかかり、ボリュームの偏りも把握しづらくなります。Rep-ful Appでは、セッション開始時に前回の記録が自動表示され、RPEベースの推奨重量もセットごとに提案されます。

トレーニング後には部位別ボリュームが自動集計されるため、「今週は胸のセット数が足りていない」「背中のボリュームが先週より20%多い」といった気づきがグラフで一目瞭然です。週4回のトレーニングでも記録と分析にかかる時間を最小限に抑えられます。

トレーナーにプログラムを組んでもらっている方は、Rep-ful Coachとの連携でプログラムの受け渡しと記録共有を自動化できます。

導入で期待できる変化

  • 重量設定の迷いがなくなる — RPEベースの提案により、毎回の重量設定を感覚ではなくデータで判断できる
  • トレーニングの偏りに気づける — 部位別ボリュームで、見落としがちな弱点部位を把握
  • トレーナーとの情報共有がスムーズに — Coach連携でプログラムの受け渡しと記録共有を自動化

無料プランでは1プログラム・3テンプレートを利用でき、基本的な記録と分析が試せます。Proプラン(月額580円)では無制限のプログラム、詳細な分析グラフ、CSVエクスポートが利用可能です。

Rep-ful App の利用の流れ

1

アプリをインストール

App StoreまたはGoogle PlayからRep-ful Appをダウンロードします。アカウント作成後、すぐに利用開始できます。

2

プログラムを作成

トレーニングプログラムを作成し、種目・セット・レップ数を設定します。550種目から検索して追加できます。

3

トレーニングを記録

セッション中に重量とレップ数を記録します。RPEを入力すると、次回の推奨重量が自動で計算されます。

よくある質問

他のトレーニングアプリとの違いは何ですか?
Rep-ful Appの最大の特徴は、RPEの記録から推定1RMを自動更新し、次回の適正重量を計算する機能です。種目ごとに固有のRPE曲線を適用するため、より正確な重量提案が可能です。また、トレーナー向けツール「Rep-ful Coach」と連携できる点も他にない特徴です。
初心者でも使えますか?
RPE(主観的運動強度)の概念に馴染みがない方には、最初は慣れが必要かもしれません。ただし、RPEを使わずに重量・レップ数だけを記録するシンプルな使い方も可能です。ボディビルやパワーリフティングに取り組む中〜上級者には特に効果的です。
Androidには対応していますか?
はい。iOS・Android両方に対応しています。React Native(Expo)で開発されており、両プラットフォームで同じ機能を利用できます。
プログラムを共有できますか?
Rep-ful Coachを利用しているトレーナーからプログラムを受信する形での共有が可能です。トレーナーがCoach上で作成したプログラムがアプリに自動で反映され、RPEモードや疲労係数の設定もそのまま引き継がれます。ユーザー同士でのプログラム共有機能は現在ありません。
オフラインでも使えますか?
トレーニングの記録はオフライン環境でも行えます。記録したデータは端末に保存され、ネットワーク復帰時に自動で同期されます。種目データベースもローカルにキャッシュされるため、通信が不安定なジム内でも問題なく利用できます。

関連プロダクト

Rep-ful App

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